CP/マルエーマルコに人肌の温もりを求めたエース。幼い一面を見て手が出せないマルコの欲求は留まるところを知りません。欲望がついに解禁という感じです。
[6回]
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翌日、マルコは早々にエースを部屋から放り出した。
エースの隣でまんじりともせずいるのには限界があったし、エースは今日も早朝から引っ張りだこのはずで、誰かが部屋に呼びに来た時にいないのはおかしいだろうと思ったからだ。
マルコはまだ眠そうなエースを底冷えする廊下に出すのは気が引けたが、周りの状況を考えると仕方がないことだった。
当のエースはそんな事に気がつく筈もなく、眠気眼で文句を言った。
「・・・もう少し寝たい」
「我儘言うなよい。まだ寝たいなら自分の部屋で寝ろよい」
寝起きで機嫌が悪そうなエースを窘めるようにマルコは言った。
「また寝付けなかったらいつでも来いよい。何でも言うこと聞いてくれるんだろ?」
「ああ、何でも手伝うよ!」
そう答えたエースは、幾分かいつもの快活さを取り戻していた。
マルコとエースでは「何でも」の解釈が大分違うようだったが、マルコはエースを部屋に来させるきっかけが出来て内心満足だった。
「エース隊長ー!」
廊下の奥で早速誰かがエースを探している。
「やべぇ、行かなきゃ。じゃ、またな」
そういうとエースは急に仕事の顔に戻ったようで、マルコの部屋を出ると、隊員の声のする方へ出向いていった。
*
それからというもの、エースは毎晩のようにマルコの部屋にやってきた。初めは自室の寒さを理由にしていたが、そのうち特に何も言わなくなった。
マルコの部屋で主に喋っているのはエースで、話題は弟ルフィの事、自分が育った島の事、隊の事から今日片付けた氷塊の事まで、何でもあった。
「でさ、ジジィがまた酷い奴でいつも俺とルフィをゲンコツで殴るんだ」
「ゲンコツとはどこかで聞いたようなジジィだよい」
マルコは嬉しそうに話し続けるエースに目を細めていた。
いつもこんな調子でマルコはエースのとりとめのない話を聞き、エースが話し疲れて眠るまで付き合ってやっている。眠る時は、後ろから抱えるように密着するのがエースのお気に入りだ。
小さい頃から弟と支え合って生きてきたエースにとっては、こうしたスキンシップもごく自然なことなのだろうとマルコは思った。
エースが寂しい時に甘える対象をマルコにしたのは、みんなの尊敬を集め、仕事上でも頼れる1番隊隊長としての役得かもしれなかった。
エースの倍近く人生を生きてるだけあって、アドバイスには事欠かなかったし、エースの身の上話は聞いているだけで面白かった。
マルコはふと時計に目をやった。
「もうこんな時間だよい。今日はどうするんだよい」
マルコは、部屋に戻るのかどうか形だけの確認をした。
「今日もここで寝る。部屋、暖めて来なかったし」
最近エースはマルコの部屋に来るときに、自分の部屋を暖めてから出てくる事すらしなくなっていた。
「まあ、いいよい。明日は早いのか?」
「明日は非番なんだ。天候も大分落ち着いてきたし、何かあってもビスタがなんとかするって言ってた」
「そうか、それは良かったよい」
マルコはエースが非番と聞いて、自分の中の劣情が再燃するのを感じずにはいられなかった。
明日が休みなら、多少の無理をさせても大丈夫なのではないかと自分勝手な妄想を膨らませた。
「そういえば、マルコに甘えてばかりだから、そろそろ借り返さないとな」
エースはマルコの邪な思惑に気が付かないまま、何の気なしに借りの話をした。
「どうする?どうして欲しい?来月の夜番でも変わろうか」
エースは持ち前の無邪気さを存分に発揮して、マルコに尋ねた。
「来月は2番隊も夜番があるだろうがよい。俺と代わったらお前が夜番ばかりになるからいいよい」
マルコはやんわり断った。
「んー、そうか。だったら他に何かして欲しいことねぇのか?」
「そうだな・・・」
マルコはこの数日間、思いがけずエースと楽しい時間を過ごしてはいたものの、エースを寝かしつけるだけというストイックな行為は、限界を迎えようとしていた。
マルコは、そっとエースの耳元に手をかけると、囁くように畳み掛けた。
「じゃあ、身体で返してみるか」
- Continue ------------------------------------------------------
ついに我慢が限界に達したオッサンマルコ。これまでの鬱憤を晴らしそうな勢いです。次の話からRが入ります。
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