CP/マルエー2月は大雪とかもあったりで寒いですね!
だいぶ久しぶりの更新で申し訳ないです。地味ですが続いて行きます(T . T)
[7回]
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「エース、飲みすぎてねぇか?」
マルコはエースの頬に触れると、エースはトロンとした目でマルコを見つめ返した。マルコに触れられているのを手で茶化すが、動きが緩慢だ。
そろそろ頃合いだと思ったマルコは、
エースのくせ毛をくしゃくしゃと撫でると、目を瞑るようエースに言った。
「エース、目を閉じてみろよい。お前が見たかった青い鳥を見せてやる」
「え、本当か?」
エースは眠そうだったのが嘘のように目を見開くと、次の瞬間パチンと目を閉じて合図を待った。
あまりにも素直なその態度が子供っぽく、可愛いやつだとマルコは思った。
このまま口を塞いだらどんな反応をするのだろうという邪な想像をしながら、マルコは能力で不死鳥に姿を変えた。
フワッと顔を撫でる焔の感触と、瞼の裏に広がる明るい光で、エースはもう見てもいいのかわからないまま少しずつ薄目を開けた。
「う、わ・・・」
そこには部屋中を照らす程眩い光を放つ、大きな鳥が羽ばたいていた。
上を向いて鳥を仰ぐエースの瞳にも鮮明な青が映る。
言葉を失ったように見つめることしか出来ないエースの膝に鳥は降り立ち、金色の美しい尾を靡かせながら鳴いた。
転がるように美しい鳴き声にも魅了される。
「・・・不死、鳥?」
誰に言うでもなくエースは独り言を言ったが、相槌を打つようにクーと鳴くので、思わず笑ってしまった。
「可愛いな、お前。人間みてぇ」
不死鳥はエースの顔色を伺うように頭を近づけてきた。
それがマルコだと知らないエースは、そろそろと手を伸ばし、不死鳥の頭を撫でてみる。クーという鳴き声に驚いて手を戻したが、突ついたりする様子がないのを確認すると、大胆にも羽根やお腹を撫で回した。
エースは酔っているからか触り方が荒い。焔の様に揺らめくマルコの不死鳥の身体は、柔らかく不思議な温もりを感じさせた。
エースは不死鳥と代わってマルコがいないことを不思議に思っていたが、そのうち戻ってくるだろうと思い、目の前の不死鳥と戯れはじめた。
昔、エースの心を捉えて離さなかったあの鳥が今目の前にいる。その高揚感からエースは不死鳥を抱きかかえ、その首元に口付けをした。
「・・・!」
今度はマルコが驚く番だった。
エースは鳥に対する扱いの常識に捉われず、まるで犬を愛撫するような仕草でマルコを抱き締め、その胸に顔を埋めながらベッドに倒れこんだ。
「うわ、気持ちいい!」
美しいふかふかの羽毛に頬を付けながら、エースは眩しい光の中にいるような不思議な感覚を楽しんでいた。
(こいつはどこまで自由なんだよい・・・)
マルコはフンッと鼻から溜息をつきながら、エースの遊びに付き合った。
エースが嘴を触ってくれば、指を甘噛みしてやった。マルコを後ろから抱き締め、犬を触るように首元やお腹を擽ってくるのには、性感を刺激されているようでマルコも我慢が出来なかった。
暫くしてエースの手の動きが止まったので、そろそろ人間に戻ろうかとエースの様子を伺うと、当の本人は今にも寝息を立てそうな感じで目を閉じていた。
(おい、寝るなよ!)
マルコは慌てて人間に戻ったが、エースは酒の勢いもあって簡単に起きる気配が無かった。
寝てしまった人間を起こしてまで事に及ぶ事も出来ず、失敗を悟ったマルコは、エースを隣に悶々と一晩を過ごす羽目になってしまった。
- Continue ------------------------------------------------------
管理人はマルコを焦らすのが好きみたいです。
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